惚れたのはナルシスト





「真白ちゃん」

「も、やめてよ」

「ん?」

そんな風に優しい顔して優しい声を出さないで欲しい。

アタシの今まで生きてきた人生の中でこんな人、

1度も出逢ったことがなかった。



どれがホントの顔なの・・・?


「もう・・・、これ以上アタシの中に入って来ないで・・・。」


分からなくて、分からなくて、

どんどん興味が出てきて、


もっともっと君を知りたくなる。



こんな筈じゃなかった。

君に会ってから、アタシの生活はめちゃくちゃだ・・・。



「真白ちゃんって、やっぱりオレのこと好きだよね。」

「馬鹿。違うって言ってんじゃん。」

「うーん、まぁ、今はそれでいいかも。」


ニコッと可愛らしく笑う彼から目を背けた。