仁「そうか」






千「うん。ねぇー仁、お墓参りに行きたいの。連れて行ってくんない?」






仁「あぁ。行くぞ」






突然のあたしの申し出に断ることなく聞き入れてくれた。






あたし達2人は、みんなを置いて翔のお墓がある所までバイクで向かった。






着いた時仁は最初来た時みたいに入り口付近で待機しようとしてたけど、中まで連れて行った。






翔が大好きだったメーカーのタバコとお酒を添えて線香に火を点けた。






千「翔、また会いに来たよ。あの時は途中で帰ってごめんね。あたしね・・・翔がいない人生なんて生きてけないと思ってた。けど、あたしの隣にいる仁が教えてくれたの。翔は、命を捨ててでもあたしを守ってくれた。辛い事があってもそれを乗り越えられたら強くなれるって。だから、心配しないで!ちゃんと前向いて歩くから。それに・・・あたし大事なもんが増えたよ。翔を守れなかった分ちゃんと守るからね。あたしもっと強くなって翔との夢叶えるから!だからっ、ちゃんと見守っててね。翔・・・愛してる」






言いたい事は全部言った。






帰ろうと立ち上がったが、隣の仁がしゃがみ込んで翔が眠ってるお墓に視線を向けた。






仁「なぁ、俺は千紘会ったのが最近だから正直あんまし分かんねぇーけど、女に興味なかった俺が初めて興味持ったのが千紘だった。俺は、こいつを守りたい。ずっと傍にいてぇーと思ってる。だから、俺の事許してくれ・・・けど、必ず約束はする。絶対手放したり悲しませたりしないと・・・」