「今日も終わったぁ〜」

英語の小テストは散々だったけど、宿題は全部パーフェクトだったし。
紅皇には感謝しなきゃなぁ〜あとでちゃんとお礼だけは言っておこう。



それにしても疑問が残るのよね〜。

その①
何故、私には魔力が使えないのか。

その②
紅皇が言ってた父さんが生きているって話の真相。

その③
なんで私だけが夜になると『男』になるのか……


もう少し彼とはじっくり話すべきなのかもしれない。
それに──、

あっちの世界に行かなければならない理由も具体的なとこまで知らないしなぁ。

あ〜っもう!!
考えれば考えるほどわからないよぅ〜



「一緒に帰ろう」



「あ……っ、紅皇」

一人でぶつぶつ言いながら頭叩いてるとこ、完全に見られた……よね。

「行こう」

彼は何も聞かずに笑顔で私に語りかけてくれた。

それがなんだかとてもはがゆかったんだ。