教室ではいつも一人だし友達なんてものもいなかった。
本来ならば隠す筈のこんな趣味を大っぴらにしているせいだとはわかっていたけど、そういった物を犠牲にしても、…なんていうか、好きだから仕方ない。

それに人間は何かしらで自分をアピールしたいという願望を持っている。
特技でも勉強でも、勿論、趣味でもだ。

隠すのも面倒だと踏んだ結果、この有様だ。
他人に理解され易いものと、され難いものがあるのは……まあ人間だしね。



クラスメートから疎外された存在の、僕。



そんな中、今まで面識のなかった同じクラスの女子「三原貴和子」が僕に話しかけてくるようになったのは何故だったのか。



僕は未だ知らずにいた。