私が陸奥くんの役に立てるかな。
陸奥くんが手伝って欲しいことなんて、よっぽどのことなんだろう。
先生からたまに頼まれる雑務くらいなら私でも出来る。
だけど、陸奥くんは雑務を人に押し付けるタイプじゃないと思った。
それに、彼が頼みごとをする時の顔は本当に困っているひとのそれで。
考えれば考えるほど、不安が胸を満たす。
「ねぇなに考えてんの?」
「わあっ!!」
だからいきなり声をかけられて、心臓が止まるかと思った。
明るくひょうひょうとした声に、まだ心臓が慣れなくておかしなリズムを刻む。
慌ててうしろを振り向くと、そこには少しお化粧をした、相変わらずの端正な顔をした峰浜さんがいた。
気付けば授業は終わっていて、橙色の夕日が小さな窓から差し込んでいた。
