久々に晴れたロンドンの夏空の下


外に立っている貴方の事


知ってる


貴方が何で此処にいるのか解らないけど



貴方の瞳を覚えている



貴方の笑顔を覚えてる



だって それは 昨日の事―



借り物の天国―

紅茶やコーヒーの香りが広がるカフェ―


そこに貴方はいた―


同じ所で 同じように働いて


人を惑わさせる紙切れをもらうの



貴方が笑顔で レモンティーを運ぶ姿


鮮明に残っている―


貴方の笑顔―評判よ



此処で私に向けている笑顔


有りもしない 白い翼まで


貴方に有るように思わせる―



ねぇ 朱色の髪の天使さん



貴方は何故 此処にいる?



貴方の笑顔はみんなのモノ―



貴方との間に流れる時間―


数秒が もっと 長い時間に感じられるの―


その唇で どんな言葉を紡ぎに来たの?



ねぇ 朱色の髪の天使さん




さようなら


急に後悔したの

貴方の瞳を見つめた事を



窓を閉めるから―



早く飛び立って―