だから俺はいつも、多目に買うんだ。

じゃなきゃ、下手すりゃ俺の無くなるし。


「尽ー。まだぁ?」


俺を呼ぶ高い声。


「今行く。」


俺は母さんの元に駆け寄った。


それから、2時間後。


「涼太。聞け。」


俺は涼太に電話をしていた。


「尽ちゃん。どーしたの?」


「疲れた。」


「何したら疲れちゃったの?」


「母さんの染髪。」


「あー、李歩さんの?染めてあげたんだー。

尽、上手いもんねー。」


んな事、今はどーでもいいんだよッ!!!!!

喉まで出かかった言葉を咄嗟に飲み込む