蜃気楼。


「けどっ、大丈夫です。」


「んなの、聞いてねー。ほらッ。」


軽く首に巻いてやると、

大人しくそれに従う結川。

寒かったんだろーなー。

って、ヤバいッアイス!

溶ける!!!!!


「んじゃ、また。」


軽く手を上げ、走る。


「さようならッ。」


…結川の声を背中で聞きながら。



てか、アレって結川の友達?

なんかケバい感じだったけど…。

まぁ、人は顔じゃねーからな。

中身だ、中身!!

なんちってー 笑


ガチャッ


「尽ッ、どーしよぉ。」


家に入った瞬間、聞こえるのは

半泣きの母さんの声。