蜃気楼。

「んふ。」

笑った?笑ったのか今?
んふって何だよ、んふって。
いつまで少女でいたいんだ?

椅子に座るも、食べる気はせず
ぼぉーっとしていると、

ほぁぁぁんと香る香り。


ん!?


ビックリして隣を見ると、
結川真央がいた。

長い髪をさらさらと揺らし、
母さんの質問ぜめに、
笑顔で返していた。

俺の視線に気付いたのか、
俺を見る母さん。

「尽、良かったわねぇ。
まぁちゃん、彼氏、いないって!!!」

ニコニコと笑う母さん。

「はぁ。」

んな事まで聞いたのかよ。
早くねぇッ!?

ふと、横の結川真央を見ると、
まだ、笑顔だし。

・・・・・ん?