シルバーウルフ -Is this love?-

赤いマーチはようやく医院に着いた。


着くなり裕太が俺に条件を突き付けた。


“5日間”「5日間で不必要だと分かれば女を追い出す。」


異議は申立てなかった。


俺たちは下着までクリーニングに出している。



飯はミニキッチンのガスコンロが正常に動くかも怪しく、近くのラーメン屋の出前を流し込むだけの毎日。



医院は忙しく、雑用係が欲しいと裕太は前々から嘆いていた。



チャイニーズ嬢の目が見えないことは不憫(ふびん)に思うが、俺たちの裏通りの稼業が見えないのは、むしろ都合がいい。




言葉が話せないことで、意思を確認することは出来ないが、俺たちの指示や命令にオール“yes”でいい話だ。

何より、それは、俺たちの情報が洩(も)れる心配がない。




チャイニーズ嬢の足らないことが、俺たちの条件に足りている。



俺たちに適任な女だと思った。


俺は2階の納戸をチャイニーズ嬢の部屋にあてがってやった。