シルバーウルフ -Is this love?-

チャイニーズ嬢を“お姫様を抱っこ”するように担いだ。


さすがに俺も少し照れた。


頬が触れ合うほど、顔が間近になった。





チャイニーズ嬢の放つ香りは、当たり前だが女の匂いだった。




上着の内ポケットの携帯がバイブで振動した。


裕太が俺の帰還の遅さを愁(うれ)いでいる。


小刻みなバイブは“何をモタモタやってんだ?”と何度も告げているようだ。



……しかし、裕太のルール違反



“微弱電波”ならまだしも“発信電波”は、ポリ公に嗅ぎ取られる匂いを残す。



仕事場で携帯を使うのは、俺たちのルールではご法度(はっと)だ。



まだ、新型だったこの携帯はゴミ箱行きが決定した。