シルバーウルフ -Is this love?-

裕香はそれを手で防御したが、ボンネットに座っていた体勢をよろめかした。




多少の訓練を受けていても所詮は女だ。



……体勢を戻すのが、すこぶる遅い。



俺は裕香の右のこめかみに拳を叩き付けた。




地べたに倒れる裕香。そんな裕香の脇腹へ思いっきり、つま先で蹴りをねじ込んだ。転がっていく裕香。それでも長い足はもつれない。



「お前ら……、グルになって俺を騙(だま)して、コケにしやがって……。」

俺は左右の手で腰の2丁を抜いた。なんの躊躇(ためら)いも、遠慮もなかった。





裕香へリボルバーを向けて、弾く!!弾く!!弾く!!弾く!!弾く!!




拳銃の衝撃がひしりひしりと腕に伝わる。



閑散(かんさん)とした繁華街の空気に、銃撃音が音速で飛んでいく。



廻りの建物にエコーして、天空と地表に轟音(ごうおん)を響かせる。



「キャー」なんて、通りすがりの場末(ばすえ)のホステスの叫び声が交じった。






  神父の怒り?



  そのお仕置きが



  こんな仕打(しう)ちかよ?





もう、俺の血の気は沸点を完全に超えていた。