シルバーウルフ -Is this love?-

「あなたがあの子を愛すると、あなたの悪魔の能力は失っていく……。そして、あの子は言葉を取り戻して、盲目は少しずつ光を取り戻すわ。」

裕香は怒りを滲ませて、俺を強く睨み付けながら言った。



「そして、裕慈……、あなたがあの子を愛すれば、私はあの子に“憎悪”を宿して神の能力を……」



「知ったこっちゃねぇよ。」

俺は裕香の能書きを遮(さえぎ)って続けた。



「しばらく、殺しはストライキだ。あと、メイを連れていくなら、文科省の新しい大臣候補様を弾く。神父にそう伝えておけ。」



「神父は怒っているわ。」



「だから、なんだ?お前も裕太もそればっかりだな?」



「裕慈……、そこのスナックの3人…………、あなたのお母さんがいたのよ……。神父は本当に怒っているのよ!!」


無機質な裕香の声が鼓膜(こまく)に響いた。俺は左右の奥歯を噛み締めた。ガリガリと音がして、欠けて割れるほど噛み締めた。




……で、左の奥歯が割れた。




その瞬間、右足で裕香の脇腹へ向けて蹴りを放り込んだ。