シルバーウルフ -Is this love?-

テナントビルに入った。床の石調タイルの亀裂。それがこのビルの経年を示している。



そんな、干潟(ひがた)のような廊下を進んだ。



「スナック シャドーロール」の哀愁漂う蛍光看板が見えた。



俺は店に着いた。扉に右耳を当ててみた。話し声もカラオケの音もない。



“客はいない”確認してから俺は扉をゆっくりと開けた。



カビ臭い空気が鼻に舞う。不愉快なほど薄暗い照明。時代遅れのカウンターチェアー。毛がすり減った薄緑のカーペット。



「いらっしゃいませー。」

店の雰囲気に似合わない若い女2人の甲高い声。拡声器のようにでかい。残り1人は年増の女。俺に向けて小さく笑顔を向けた。



俺はスマシタ顔で3匹が入っているカウンターに向いて進んだ。