そんな事が思い返される瞬間だった。

ナツミは、我に返ったかのように体を反転させ、店を出ようとした。

「ナツミちゃん?だったよね。」

ユキは、とっさに彼女の名を呼んだ。

それは、自分でも思いがけない行動だった。