そんな事を思い返しながら、シュンは、宝石店の柱から背を離した。

いつの間にか、歩道には人が多くなってきた。

前方は一方通行の車道で、結構、車が通る。

それを挟んで歩道があり、その向こうからユキが近づいて来る。

もう、お互いを認識出来るには十分な距離だ。

すでに、シュンの存在には気付いているようで、少し小走りになった。