一目惚れだった。

よく雷が墜ちる衝撃とか言うけど、本当にそんな感じ。


優しい笑顔はまるで王子様みたいで、あの時から私の心臓はずっとギュッと握られたまま。


だから…



「あーん、遅くなっちゃったぁ!まだまぁ君いるかなぁ」


その日、私はゴミ捨て当番でアルミ製のゴミ箱を引き摺る様に運んでいた。

六年生になってようやくまぁ君と同じクラスになって、同じ班にもなった。

鈴とはクラスが離れて(一度も被った事ないけど)ようやくまぁ君の近くにいられる様になった。


のに、


「…エンは宝生 藍と出来てんだろ?」

「俺もそう思う~。超仲いいもんな!」


ゲスな男子がまぁ君と話している。

まぁ君は苦笑いしながら長い足を投げ出すみたいにして机の上に座っていて、何も答えないでいた。


「まぁ、俺的には宝生妹より姉のがイイから別にイイんだけど~」

「あ!俺も俺も。趣味とか話しとかも合うしなぁ!」


何、言っちゃてんの?
あんた達みたいな奴と鈴が釣り合うわけないじゃない!

だいたい鈴は藍のナイトなんだから、男の子を好きになってる時間なんかないんだからねっ!!

まぁ君、なんか言ってよ!藍のが可愛いいって、鈴はお前達にな
んか勿体無いって