~♪ 聞き慣れないメロディに 透き通るような歌声が重なって聴こえる。 一瞬我を忘れて聞き惚れてしまった私は はっとしながら 周りを見渡す。 すると、ちょうど道路の向かい側の 時計台の下の小さな広場に ちょっとした人だかりが出来ているのを見つけた。 私は早足で信号を渡り、その声に近づく。 人をかき分けるように進むと、 ギターを鳴らす男の人 鈴の声の持ち主である女の人 たった二人のストリートミュージシャンだった。