「……ほら」 そう言って魏戎はコトンと机の上にグラスを置く。 ココアの入ったグラスを見てから、窺う様に彼を見つめる。 「……一人で暮らしてて……寂しくないの?」 その私の問いに魏戎は小さく首を傾げて見せる。 「今まで一緒に暮らしてたでしょ……あの二人と。急に別々に暮らす事になって……寂しくないのかな~って」 そう言ってだだっ広い何も置かれていない寂しい部屋を眺めた。