「…だれ……?」
思わず息をのんだ。
街灯に照らされたその顔は、
すごく綺麗で。
ふわふわの栗色をした髪の毛、
透き通った瞳。
イケメンの部類のそのまた上の方だと思う。
「君、高校生?
こんなところで何してるの?風邪ひいちゃうよ」
少し幼そうな外見に つい言葉が優しくなってしまった。
「お姉さん……あのね」
「なに?」
少し潤ませ上目遣いをした。
この角度でそれは反則だろう…。
「僕、泊まるとこ、ないの。
今晩だけ…泊めて?」
「…………は………?」
泊める……?
この子を? うちに?
こんな可愛くたって
仮にも男の子だよ!?
「……やっぱ駄目…かな…」
「う゛………」
しゅん、と悲しそうな表情。
まるで耳を垂らした子犬みたい…。
そんな顔されたら
断りにくいじゃん!
「…駄目ってこともないけど…」
一応、一人暮らしだしね。
「ほんとっ!?」
今度は ぱあっと笑顔になった。
可愛いなぁ…。
この子が犬だったらペットにしたいぐらい。
「でも……1日だけよ?」
「うんっ!!」
ああ…
尻尾が見えるのは私だけか…。

