「…ん、凛。起きてみろ!」
お父さんの声が僕を光の世界へと導く。
その声に従って、落ちていた瞼をそっと開けた。
真っ暗だった僕の視界は一瞬で光をを取り込み僕は数回瞬きを繰り返した。
「凛、見てご覧なさい?」
お母さんは、僕にそう言うと優しい眼差しでそれを見ていた。
「あっ…レオ」
僕はお母さんの腕の中で眠る小さな女の子に呟いた。
レオ。
それが僕の大事な妹の名前。
「お父さん!僕、お父さんみたいに強くなって、レオをずっと守っていくよ!」
僕がそう言ったら、お父さんとお母さんは嬉しそうに僕の頭を撫でて笑った。