"おい!クソガキ!いい加減に起きねぇと、蹴り飛ばすぞ!!"
"もう、とっくに時間過ぎてんだよ!"
"お前らが飯食わねぇと、こっちも食えねぇんだよ!"
レオの部屋に近づくにつれ、聞こえてくるシキの怒鳴り声。
今では、この光景も見慣れたものだ。
それを見て、またかと溜息をつく。
「…シキ」
「おぉ、リンか…もう俺の手におえねぇよ。どうにかしてくれ」
さじを投げたシキは、その場に座り込む。
一方のレオはというと、芋虫の様に布団にすっぽり包まり、全てをシャットアウト状態。
若干布団が乱れている所を見ると、シキが苦戦していた事を物語る。