僕とお父さんはちょっと硬い椅子に座って、じっと扉を見つめていた。


そうは言っても時刻は深夜の3時。

9歳の僕にとって起きているのは容易ではなかった。

次第に瞼が落ちてきて、コクコクと舟を漕ぎ始めていた。


そんな僕を見てお父さんは上着を掛けてくれたんだ。

だって、温かかったから。

だから僕は完全に深い眠りについてしまった。