レオはよく、体のどこかに傷をつくって帰ってくるようになった。
「レオ、その傷は?」
「…転んだ」
明らかに転んだだけの傷には見えない怪我。
あちこちに痣の跡もあるが、レオは転んだのだと言い張るばかり。
それを嘘だと見抜けないぼど俺も馬鹿じゃない。
その日の夜、レオを寝かしつけた後シキに聞いてみた。
「レオがまた怪我して帰ってきた。」
「あぁ、知ってる。 あれは異常だよな」
「レオは何か言ってたか?」
「いや、何回聞いても転んだだけだってさ」
よく、遊んでいるシキなら何か分かるかと思ったがそうはいかなかった。