他の襖とは、大分違う模様の大きな襖。


ここが獅子郎さんの部屋。

「獅子郎さん、凛です」


「おぉ、どうした? 入っていいぞ」



獅子郎さんは、書き物をしていららしく、テーブルの上には沢山の紙が散乱していた。



「お仕事の邪魔をしてしまいましたか?」



「いや、調度休憩しようと思っていた所だ」



「そうですか…それで、獅子郎さんに尋ねたい事がありまして……」



「ん?」



「あの、シキという方をご存知だと思うのですが…」

獅子郎さんの様子を見ると、少し考えた後に何かを思い出したかのような表情。