「今日、メシ作って」 「いいけど……なんで? 美佳ちゃんは?」 「旅行だってさ」 「直人くんは?」 「親父も一緒」 いつもの電車の中。 珍しく起きてたトモがぽつりと言った。 「お前は?」 トモは私の隣りで参考書を開いてた修ちゃんに目線を送った。 「──俺はそんなヤボなことはしませんよ」 「あ、そ」