「心当たりは、ある?」 「一応。昨日外行きたいって言ってた。多分城下町」 「そんな!城下町って言ってもここは王都だよ?いくらなんでも広すぎるよ!」 不機嫌になり、周りに敬意を払わねばならない相手もいない為、口数が少なくなっている。 そんなリリアに少し怯えながら彼女はなだめる。 「元気だして! いいとこ教えてあげるから」 「いいとこ?」 「さ、ついてきて!」