城に仕える身として、聞き捨てならなかった一言。 嫌っていて、諦めているその言葉。 どうしても、尋ねずにはいられなかった。 妃は背を向けたまま。 「私は…魔女。国を守るために城で仕えていたの。 彼女がいなくなって、国への不信と共につのった魔法狩りから彼が助けてくれたのよ。 さらに強い結界をかけ続けることを条件にね。 望んだ王位ではない。望んだ権力ではないわ。 それでも彼女の遺産を守る為に……」