その後両親が数多くの好意を差し出してきたが、マリンはそれら全てを断り、ベッドに運んでもらった。

兎に角体を落ち着けたかったのだ。


もう終わりだと言うことは誰よりも自分がわかっている。

全てが終わる寸前に魔力が戻り一時的に体が回復しているだけ。


その証拠に体はどんどん重くなり、幽体離脱も出来ない。


ただ、ボンヤリと外を見つめる。


結局――


変わりたい、今度こそはって決意して戻ってきたはずなのに。

何一つせず、出来ずにまた私は消えて行くのかな――?


残る力でマリンは自分の手を顔の前に持ってくる。

指先は色を失いかけていた。