Snow Princess ~雪の華~


ほんの少し時を遡り・山中

マリンが目を覚ますと、周りにはまたしても小人たちが彼女を覗き込んでいた。
そして、開口一番に


「もうっ! 何で毎回毎回あんたたちな訳?
たまにはカッコイイ王子様とかいないの?」


そんな言葉に小人7人は顔を見合せる。


「そりゃ」

「なかなか」

「こんな」

「山の中に」

「王子様」

「なんて」

「いる」

「訳がなく」

「私のような者で誠に申し訳ないな」


小人の奥から現れた人物にマリンは口をあんぐりと開けた。