「なるほどね……」

いつものように上品に紅茶をすすった。

「つまりはあの教師の余計な差し金という訳ね。迷惑な話だわ。
あの人解雇して他の人を呼んでくれるよう言っておいて」

侍女の一人が速やかに部屋から出ていくのを確認するとマリンはリリアに向き直った。

「本当にごめんなさい、リリア。貴女の話を聞きもしないで。私、一人で怒って……」

「いいえ、もう謝らないでくださいマリン様」

「そんなことないわ! …どうしたのよ、人の顔をジロジロ見つめて」

「い、いえ…」