何かの叫び声が聞こえて、あたりを見渡す。
声が近づいてくるのを警戒しながら待っていると、そのうちにひげ面が顔を出した。
しかも一人ではなく、次々と。
7人になると、全員シャーマの足元を指差して騒ぎ出した。
「やっぱり倒れてら!」
「だから行くなっつったんに」
「慕われる人になるっちゅう志は立派だが」
「無茶をすることとは違うだろうに」
「だが、姫さんが見つけたという魔法は」
「一体どこにいったかの」
「逃げたんだろ。見たところ争ったみたいじゃしの」
その言葉に馬車を見てみると、部下たちは全員気絶し、馬はどこかへ逃げ去っていた。
酷い有り様だとため息をつく。


