寝坊したせいで予定より遅れてしまったが、人目につかないように庭へ出る。 「お前、何してんの?」 横から声がかかりそちらを向くと、あちこちに葉っぱをくっ付けたキーファがいた。 リリアはびっくりして口を開けた。 キーファはリリアの口を手で塞ぐ。 「声出すな! 見つかる…ってお前は声出ないのか」 少しばつの悪そうにキーファは手を下ろした。 「で? こんなところで何してるんだ?」 リリアは簡単にジェスチャーで事情を説明した。