「わ、わかったよ…」
「ホント!?」
「う、うん」
曖昧に頷いた彼の声は若干上ずった。
「やったー! ありがとう!」
マリンは勢いよく青年に抱き付く。
青年の背けた顔は真っ赤になっていた。
「も…あの、明日おじさんが都まで出荷するのに出かけるから、一緒に連れて行って貰うといいよ」
「上手く話をつけておいてね!」
マリンは足取り軽く帰って行き、明日を心待ちにした。
小人たちから何か仕事が出来たかと聞かれたがはぐらかした。
都まで着けるなら後はどうにかできる!
希望が見えてきたと、思いマリンは寝床についた。


