マリンは改めて回りを見てみた。
ここはどうやら小屋のようで、丸太でしっかりとしたつくりの家のようだ。
窓の外を見れば、木々がどこまでも続いているのが見える。
──どこをどう見回しても……私の知らないところだわ
城以外の場所にも録に行った事のない口が言う。
だか、城から遠く離れたところであるということは確かであった。
マリンはさらにドゥーべの肩を揺すって言う。
「ここはどこなの! 城はどこにあるのよ?!」
「城だぁ? ワシらはそんなところには行ったことないぞ!」
「そんな!」
「あぁでも…」
マリンは手を止めた。
つばを飲み込んでドゥーベの次の言葉を待つ。


