「誰?」

「ワシはドゥーベってもんだ」

「なんなの?」

「そりは随分変な質問だがな。見てわからんか?
ドワーフじゃ」


マリンは目を丸くして顔から布団を離した。


「ドワーフ…初めて見たわ!」

「数少ないからの、この国にゃ。この辺りじゃワシらだけさ」

「ら? 他にもいるの?」

「おぉ。1人で暮らすには此処はちと辛い」


その言葉を聞いた時、マリンは布団をかなぐり捨てた。


「そう! ここよ! 此処はどこなの?」

「ぐっ! ちょいと落ち着かんか!」


マリンはドゥーベの小さな肩を掴んで揺すった。