友?

そうだ、彼女は私を初めて出来た友達だと言ったのだ。
マリン様にとって私は──他の同僚や使用人たちとは、決定的に違うんだ。

「マリン様は……誰よりもお父上である王様に認めてもらいたいのです」


誰かが息を呑んだ。

リリアはそこで改めて確信した。

皆、ただ気づいていないだけなのだ。
他の者にだってきっと思い当たる節があるに違いない!


「皆さんも知ってのとおり、王様はマリン様の行動のことに大変呆れられてマリン様を勘当しつつあります。

もちろん、マリン様はショックを受けました。

───それからです。

彼女が勉強に対してとても熱心になったのは。
変わろうと思って前よりも他人と、私たちと触れ合うようになったのは」