「じゃあ、全部終わった訳だ」
ラミアはリリアのぼろぼろな様子を見て言った。
「そ。あたしがこっちでの実行犯。
姫のお色直しの時に適当に王家に反感持っている貴族を殺して、姫に薬盛って眠らせた。
ちなみに教皇に錯乱する薬を盛ったのもあたし。上手く何人か殺して毒で死んでくれてラッキーだったわ」
捕まるつもりがないのかやる気がないのか、ペラペラと語る。
リリアは距離をとって、警戒を解かない。
だんまりを続けるリリアを一瞥し、ラミアはため息をつく。
「少しは肩の力抜きなよ、疲れるでしょ?」
「…ゴーシェさんみたいなこと言うのね」
リリアがポツリと言うと、ラミアは微笑んだ。
「あたしには、憧れだったもの」


