「あの人はあの人なりに反省はしていて
それで、あの人は……私に相談してくるんです。

人と接するにはどうすべきかや、こんなときどうすればいいのかなど。

ただ、今皆さんが挙げた数々のことは、本人がそれがわがままであると自覚していないのでどうしようもないのですが……」


部屋の者たちは、ただ静かにリリアの言葉に聞き入っていた。


自分は今何を言っているのだろうか?
部屋を出たあのときは、周りの誰しもと同じようにマリンをけなしていたっていうのに。

なのに

さっきまでの怒りは、不満は、どこへ消えてしまったといのか。
どうして今はマリンのことを擁護しているのだろうか。

リリアは少し、次の言葉を続けるべきかためらった。

このことはマリン様のプライドにかかわるかもしれない。
しかし、自分の主をちゃんと理解してもらいたい。


誤解されたまま嫌われていくなんてことは――


側近として、友として、とても耐えられない