困惑するマリンをよそに男たちはわからない言葉で早口に喋る。
男たちは皆黒い巻毛で少しだけ浅黒い肌をしている。
顔もなんだか馴染みがない。
そこまで気づいてようやく一つの答えにたどり着く。
彼らは外国人だ。
そうしてみてマリンは彼らをまじまじと好奇心の目で見た。
外国人を見るのは初めてなのだ。
箱入り娘と育てられ、あの事件だ。
ほぼ軟禁といっても過言ではないほどのなかで暮らしてきたマリンにとって外国とははるか彼方の話だった。
それが今、目の前にいる。
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