興奮しているマリンは肩で荒く息をしている。
対照的にリリアは床に落ちて割れたカップを青ざめた顔で見つめていた。

「あなたはいつだって───」


コンコン

マリンが言葉を続けようとしたとき、部屋のドアがノックされた。

二人は同時にドアを振り返る。


コンコン

もう一度ノックされた。
マリンは不機嫌に返事をした。

「どうぞ、お入りになって」