キーファとリリアは、マリンを探して城中を駆けずり回っていた。

そんな中にあの報告が耳に入り、キーファは足をさらに速めた。


「くっそ! かなりマズイぜ!」

「どういうことよ?」

「ザルツゲンとラパスってのは反王族のトップに立ってたやつらなんだよ!」

「!?」

「これが表沙汰になれば王族反発の動きはもっと強まるし、今のところアリバイがないのはマリンとその他数名!」


リリアははっと息を呑んで、それと同時にリリアの顔は青ざめた。

リリアの足が止まる。
キーファは数歩手前でリリアを振り返った。


「それって…真っ先に姫様が疑われるじゃない!」


キーファはリリアをまっすぐに見つめた。


「だから、ぐずぐずしてる暇ぁねーんだ!」


二人は走り出した。