「さぁ姫様、お休みのお茶が入りましたよ」
「ありがとう。いただくわ」
パーティの前日。
お茶を片手にマリンはボーっと暗い外を眺めていた。
うるさいくらいのいつもと違う態度にいぶかしみ、リリアはマリンの顔を覗き込んだ。
「どういたしました?」
「ううん。何でもないのよ。でも……そうね。ちょっと怖いのかもしれない」
「怖い? マリン様が? 明日は雪でも降りますかね?」
リリアの言い草にマリンは頬を膨らませた。
「どういう意味よそれ?」
「さぁ?」
「その嫌味な笑顔嫌いよ」
「ありがとうございます」
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