「なるほど……それで貴女は自分のワガママを実行するためにシーモア君を巻き込み、あまつさえ一人で迷子になり知らない人間と一日を過ごしたというわけですね?」

「一人で迷子になったわけじゃありません! シーモアが私を放っておいたのが悪いんです!」


マリンは事情を話す間に恐慌状態から少し抜け出し、口答えするまで回復した。


「だとして、貴女は見ず知らずに殿方についていったのでしょう?」

「それは! シーモアがすぐに来なかったのが悪いんです」

「では貴女は責任はシーモア君にあると?」

「はい」


マリンは少しの躊躇いもなく答える。
後ろでキーファがマリンにつかみかかろうとしていたが、話題の中心のシーモアが辛うじて押さえ込んでいた。