リリーの言葉にマリンは体を固くし、思わずリリアをふりかえった。


──むちゃくちゃ怖いんだけど!??

──さっきまであの二人も同じ目に遭いましたし、見てるこっちだって怖いんですっ!


「あらあら、以心伝心というものかしら? いやテレパシーでもできるのかしら?
でもマリンさん。今は私だけに集中しましょうね」

「はははいぃっ!」


背筋に冷たいものが奔り、マリンは全身の毛が逆立って、動けなくなった。



──探しに行く前に、帰ってきたら思いっきり叱って自分をぶつけてくださいって言ったの、間違いだったかな? でもあれ、絶対に本性、だよね……

リリアは一人、心の中でちょっと前の自分の行動を後悔した。