「も…もう!なにをなさっているんですか!仕事をして下さい!プロジェクトまで間もないのに…!」


渡辺には照れ隠しにみえた。
秘書が慌てて違う机に足早に向かっているからだ。

「なんで?いいじゃないですか!少し休憩!」

渡辺はそう言ってコーヒーを入れに給湯室に向かった。


後ろ姿で見えないが、秘書は口許を笑わせていた。

照れ隠しでもなく…