俺様狼と子猫少女の秘密の時間①


いろんな意味で、ドキドキの止まらない胸。

一番大きいのは…苦しかったせいな気もするけど。


「なっ、なにするんですかっ…」


若干肩で息をしながら、あたしをじっと見つめる彼に声をかけた。


「あの…聞いてます?」


「お前」


「はっ、はいっ!」


きびきびした声で言われ、つい背筋をただす。


「……」


「…何組の誰」


「……は?」


何組の誰、ですとな?


きょとんとして、瞬きを繰り返す。

質問の意図が分からない。


意図は分からない…けど。


「えと。四組の澤村悠由です…?」


意味は一応分かるので、答えてみた。


何年ってのはいらないのかな、なんて。

のんきな疑問が浮かんできたりもして。


自分を見失ってしまいそう……とほほ。