――――……
「んー……ここかな?」
メモ用紙を手に、きょときょと辺りを見渡す。
なにこの空き地…。
ずいぶん古いようだけど。
人っ子一人……いや、それどころか猫の子一匹いやしない。
「しかし……一体どうすれば…」
とりあえず来てはみたものの。
待ってれば……いいのかな?
戸惑いは残るものの、他にどうしようもない。
とりあえず、寒さに縮こまりながら端っこのほうの倒れた木に腰掛けた。
本当に……先輩がいるのかな?
ここにいれば…会えるのかな。
疑心暗鬼。
恐らくこの言葉が一番しっくりくるだろう。
それでも僅かな希望なことに変わりはない。
先輩がいなくなってもう一週間以上だ。
あたしはもう、耐えられない。
行方の知れないままなんていや。
時折体を震わせながら、ひたすら待った。
「悠由……!?」
…この、待ち侘びた声が届くまで。

