俺様狼と子猫少女の秘密の時間①




ピルルルルルル…




「……ん…?」


電話…。

でも眠い…。

でも電話…。


半分眠ったままで、枕の横に置いていた携帯を掴んだ。


「んう~~……。……!?」


一気に目が覚めた。

声にならない声を上げ、飛び起きる。


先輩……!?

うそっ、うそ!


あまりに慌ててしまい、携帯を落としそうになったりベッドから落ちそうになったり…。


震える手で電話に出た。


「先輩…!?」


先輩なの…?



どくん、どくん。




緊張で大きく脈打つ自分の心臓の音で、電話の向こうの声が聞こえなくなりそう。


『あなた……悠由、ちゃん?』


「…え……?」