俺様狼と子猫少女の秘密の時間①


――しばらくして、完全には泣き止まぬままに再びベッドに入らされたあたし。

薫さんが「怪我もしてるんだし、まだ顔色もよくないしね」といって無理やり布団をかぶせたのだ。


ずず、と鼻を啜りながら起き上がろうとすると、三人にドサッと押し戻される。


……くっ。


「一時間寝てな。それとお昼はちゃんと食べるのよ」


「……」


「返事は?」


「はーい…」


渋々返事をしたあたしに「よし」と言って頭を撫で、杏子は美紅ちゃんと出て行った。


「じゃあ俺もあとで来るよ」


「そんな…いいですよ」


「あはは~♪じゃあね悠由ちゃん」


「あっ……」


行っちゃった…。

来てくれなくたっていいのに…。


ていうかそれ、来るまでいろよこのヤロウってことだよね。

なんかまんまと……?


…いや。考えまい。

みんなのお言葉に甘えて…寝ることにしよう。

よく考えたら、最近まともに寝てないや。


そう思うと、急に睡魔が襲ってきて……五秒ほどで瞼を閉じた。